RESEARCH

高性能永久磁石材料の原理研究

高性能な永久磁石、特にNd-Fe-B磁石は、現在モーターに広く使用されています。最近では、モビリティの電動化や発電機の効率改善などの需要が高まっており、より高性能な永久磁石が求められています。また、サプライチェーンの安定や希少元素供給のリスクへの対応も考慮され、これまで使用されてこなかった元素を利用して、従来のNd-Fe-B磁石と同等の保磁力を実現する試みも行われています。

私たちの研究室では、Nd-Fe-B磁石などの高性能永久磁石の原理を研究することで、永久磁石の性能向上を目指しています。最近では、実験手法だけでなく、データ駆動型の手法も活用しながら、磁石の微細組織と磁気特性を結びつけることで、永久磁石の原理をより詳しく解明しようとしています。

高周波磁場の周波数によって変化する実効ポテンシャルの様子

マクロスコピックな磁化反転過程と3次元的な磁化過程の対比

保磁力解明に向けた実験的アプローチ

  • Experimental approaches for micromagnetic coercivity analysis of advanced permanent magnet materials. [Science and Technology of Advanced Materials, 22(1), 124-134, 2021] S. Okamoto  (DOI: 10.1080/14686996.2021.1874836)
  • 永久磁石材料の熱活性磁化反転解析. [日本磁気学会誌「まぐね」, 16(1), 38-43, 2021] 岡本聡

久磁石内部の3次元解析